国際化学物質安全性カード

パラコートジクロライド ICSC番号:0005
パラコートジクロライド
PARAQUAT DICHLORIDE
Paraquat
1,1'-Dimethyl-4,4'-bipyridinium dichloride
Methyl viologen dichloride
C12H14Cl2N2/CH3(C5H4N)2CH3・2Cl
分子量:257.2
CAS登録番号:1910-42-5
RTECS番号:DW2275000
国連番号:2781
EC番号:613-090-00-7
EINECS番号:217-615-7
災害/
暴露のタイプ
一次災害/
急性症状
予防 応急処置/
消火活動
火災 不燃性。火災時に刺激性もしくは有毒なフュームやガスを放出する。

周辺の火災時には、適切な消火剤を使用する。
爆発


身体への暴露
粉塵の拡散を防ぐ
作業環境管理を厳密に

吸入 咳、咽頭痛、頭痛、鼻出血。
局所排気または呼吸用保護具を使用する。
新鮮な空気、安静。直ちに医療機関に連絡する。
皮膚 発赤。
保護手袋、保護衣。
汚染された衣服を脱がせる。洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。
発赤、灼熱感、痛み。
顔面シールド、粉末の場合には呼吸用保護具と併用して眼用保護具を着用する。
数分間多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずして)。直ちに医療機関に連絡する。
経口摂取 咽頭痛、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢。
「注」参照。
作業中は飲食、喫煙をしない。食事前に手を洗う。
口をすすぐ。コップ1、2杯の水を飲ませる。水に活性炭を懸濁した液を飲ませる。直ちに医療機関に連絡する。
漏洩物処理 貯蔵 包装・表示
・専門家に相談する! 
・個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣。
この物質を環境中に放出してはならない
・漏れた液やこぼれた液を密閉式の容器に出来る限り集める。
・残留液を砂または不活性吸収剤に吸収させて安全な場所に移し、地域規則に従って保管・処理する。
・こぼれた物質を密閉式のふた付き容器内に掃き入れる。湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために最初に湿らせる。
・残留分を注意深く集め、地域規則に従って保管・処理する。

・換気のよい場所に保管。
・密封。
・食品や飼料から離しておく。
・消火により生じる流出物を収容するための用意。
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する。

・破損しやすい包装のものは密閉式の破損しない容器に入れる。
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
・EU分類
 記号 : T+, N
 R : 24/25-26-36/37/38-48/25-50/53
 S : (1/2-)22-28-36/37/39-45-60-61
・国連危険物分類(UN Haz Class):6.1
・国連包装等級(UN Pack Group):I
・GHS分類
  注意喚起語:危険
  吸入すると生命に危険
  飲み込むと有毒
  皮膚に接触すると有害のおそれ
  軽度の皮膚刺激
  強い眼刺激
  肺、腎臓、肝臓および心血管系の障害
  呼吸器系への刺激のおそれ
  長期的影響により水生生物に非常に強い毒性
 skull;toxic cancer;health haz enviro;aqua











物理的状態; 外観:
無色の吸湿性結晶

物理的危険性:


化学的危険性:
300℃以上に加熱すると分解し、有毒なフューム(窒素酸化物、塩化水素など)を生じる。 金属を侵す。

許容濃度:
TLV:(パラコートとして、吸入性画分) 0.1 mg/m3(TWA);(ACGIH 2011)。

TLV:(パラコートとして) 0.5 mg/m3(TWA);(ACGIH 2011)。

MAK:0.1 ppm;ピーク暴露限度カテゴリー:I(1);皮膚吸収(H);(DFG 2011)

暴露の経路:
体内への吸収経路:エーロゾルの吸入、経皮、経口摂取。

吸入の危険性:
20℃ではほとんど気化しない。しかし、とくに粉末の場合、噴霧もしくは拡散すると浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。

短期暴露の影響:
眼を重度に刺激する。気道を刺激する。皮膚を軽度に刺激する。高濃度で吸入した場合や大量に経口摂取した場合は、肺、腎臓、肝臓、心血管系に影響を与え、機能障害、組織損傷(出血や肺線維症など)を生じることがある。高濃度の場合、死に至ることがある。医学的な経過観察が必要である。これらの影響は遅れて現われることがある。

長期または反復暴露の影響:
反復または長期の皮膚への接触により、皮膚炎を引き起こすことがある。 爪に影響を与え、爪の損傷を生じることがある。

物理的性質
・300℃で分解
・密度:1.24 g/cm3
・水への溶解度:62 g/100 ml (20℃)
・蒸気圧:<0.0001 Pa (25℃)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):−4.5
環境に関する
データ
・水生生物に対して強い毒性がある。
・水生環境中で長期にわたる影響を及ぼすことがある。
・通常の使用法でも環境中へ放出される。不適切な廃棄などによるさらなる放出を避けるよう十分注意すること。

・毒性についての情報は、パラコート[CAS番号4685-14-7]と同じである。
・暴露の程度によっては、定期検診が必要である。
・肺線維症(息切れ、呼吸困難)の症状は数日経過するまで現われない。したがって、安静と経過観察が不可欠である。
作業衣を家に持ち帰ってはならない
・市販の製剤に用いられている溶剤が、この物質の物性および毒性を変化させることがある。
・製剤に溶剤が使用されている場合は、その溶剤のICSCも参照のこと。

付加情報


ICSC番号:0005
更新日:2012.06
パラコートジクロライド
Prepared in the context of cooperation between the International Programme on Chemical Safety and the European Commission
© IPCS 2004-2012

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国立医薬品食品衛生研究所